子ども部屋づくりの考え方

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子ども部屋は本当に必要なのか?
 家を建てる主な動機のひとつに、子どもに個室を与えたいと答える人が多いということがあるそうです。子供が小学校入学をきっかけに、あるいは高学年になったら、とくに性別の違う子どもにはそれぞれ個室を与える。これが「常識」だと思い込んでいる家庭はまだまだ多いということですが、本当にそうでしょうか?
 近年、多発している少年犯罪や引きこもりなどの社会問題の一因が、密室化した子ども部屋にあるという説もあります。だからといって「じやあダメなのか」と思ってしまうのも早計ですが、少なくとも、なんとなくではなく、しっかりとした親の考えのもとに方針を立てるべきです。「子ども部屋は、いったん与えてしまったら、取り上げることはむずかしい。だからこそ、与える前に、じつくり考えることが大切です。家族の顔であるリビングが、家族の暮らし方によってさまざまであっていいように、子ども部屋も、家庭ごとの教育方針によって、さまざまな回答があっていいのでは。場合によっては、与えない、という選択があってもいいと思います。個室にこだわらなくてもいい。そう、子ども部屋=個室、にこだわる必要は、まったくないのです。そもそも、あまり子ども部屋を快適にしすぎるのは考えものだと、指摘する声もあります。家の主である親が個室を持っていないのに、子どもばかりが優先されること自体、親の存在感の失墜につながり、子どもの教育によろしくない。「成長過程では、ひとりの時間を過ごす場所も必要だけれども、同時に家族と過ごす時間も大切だということを忘れないでほしいと思います。そこで、たとえば子どもが小さいうちは、リビングの一角にキッズコーナーをつくるという方法もあります。小学生になっても、親といっしょに寝ているあいだは、これで充分対応できるでしょう。また、成長して個室を与えるとしても、子ども部屋は寝るための場所、持ち物の管理をするための場所と割り切って極力狭くし、きょうだいや家族で共有の勉強や遊びのスペースをつくることも考えられます。この場合、パソコンや本を共通で使えるという利点もあります

 狭い場合は、きょうだいでひとつの部屋を共有しなければならないこともあるでしょう。どんな形で共有するかは、子どもの性別、年齢差、あるいは個性によって違ってきます。

成長に合わせて変えられる可変性のあるつくりに
 子ども部屋づくりを考えるうえで、もうひとつ心にとめておきたいのは、子どもは成長するということ。たとえば、新築から5年もたてば、幼児だった子どもは、小学生。小学校低学年だった子どもは、中学生。体の大きさはもちろん、精神の自立の程度も大きく変わってきます。こうした子どもの成長をあらかじめ見越し、可変性を持たせておくことが、あとあと重要になってきます「だいたい3~5年サイクルで、子どもの生活は変わりますのでそのとき、対応しやすいように、融通のきく間取りや手を加えやすい建築素材などを選んでおくといいですね。もちろん、きょうだいの数が増えるなど、予定どおりにはいかない場合もありますが、青写真を措いておくだけでも、全然
違います。
 具体的には、子どもが小さいころは、子ども部屋をオープンスペースにしてプレイルームとして使い、個室が必要になったら、壁や家具などで間仕切りするといった方法がよくとられます。この場合、いずれ子どもが自立して家を出たら、間仕切りを取り払い、夫婦の趣味の部屋として使うこともできます。
 いずれにせよ、子ども部屋をどうするかは、家庭ごとの教育方針に大きくかかわる問題で、正解はひとつではありません。どんな結論であっても、親自身がしっかりとスタンスを示していけば、子どもは納得するのではないでしょうか。問われているのは親の方だということを、肝に銘じておきましょう。